Economics Chapter 10 約1分

Lecture: 消費・投資関数

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Oiyo Contributor

第10章:消費・投資関数

総需要の大部分を占める消費(C)と、変動の大きい投資(I)がどのように決定されるかを理解することは、景気変動分析の基礎です。


1. 消費理論 (Consumption Theory)

(1) 絶対所得仮説 (ケインズ)

  • 消費は現在の可処分所得のみによって決定されます。
  • 所得が増えると消費も増えますが、所得の増加分ほどは増えません(限界消費性向 < 1)。

(2) 恒常所得仮説 (フリードマン)

  • 消費は、一時的な所得の変化よりも、生涯にわたって維持されると期待される 恒常所得 によって決定されます。
  • 一時的な減税(時限的な政策)が、消費刺激に大きな効果がない理由を説明しています。

(3) ライフサイクル仮説 (モディリアーニ)

  • 人は生涯の総所得を考慮し、一生を通じて消費を平準化しようとします。
  • 若年期には借り入れ、中年期には貯蓄し、老年期には貯蓄を取り崩すという形態をとります。

2. 投資理論 (Investment Theory)

投資は将来への期待を反映するため、消費よりも変動がはるかに大きいです。

(1) 現在価値法

  • 将来予想される収益の現在価値の合計が、投資費用より大きければ投資を実行します。
  • 利子率が上昇 すると現在価値が下がるため、 投資は減少 します。

(2) トービンの q (Tobin’s q)

  • q = (企業の市場価値) / (資本の再調達価格)
  • q > 1 であれば、企業を市場で買うよりも新しく設備投資する方が有利なため、投資が増加します。

(3) 加速度原理 (Accelerator Principle)

  • 投資は所得の絶対的な水準よりも、 所得の増加分(変化率) に比例して決定されるという理論です。

3. 要約と示唆

理論キーポイント
恒常所得仮説長期的な所得見通しの重要性を強調
ライフサイクル仮説人口構造の変化が貯蓄率に与える影響を説明
トービンの q株式市場の評価が実物投資につながる経路

核心チェックリスト

  • 宝くじの当選のような一時的な所得は、恒常所得仮説によると消費を大幅に増やしますか?(正答:いいえ)
  • トービンのqが1より小さければ、企業は設備投資を増やしますか、減らしますか?(正答:減らす)
  • 利子率が下落すると、企業の投資需要はどう変化しますか?(正答:増加)
  • 生涯を通じて消費を一定に維持しようとする傾向を説明する仮説は?(正答:ライフサイクル仮説)

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