Lecture: 消費者理論
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Oiyo Contributor
第3章:消費者理論
消費者理論は、「消費者が限られた予算の中で、どのように満足度(効用)を最大化するか?」という問いに答えます。
1. 効用と限界効用
(1) 効用 (Utility)
消費者が財を消費することで得る主観的な満足。
- 限界効用 (MU): 財をもう1単位追加で消費した時に得られる追加の効用。
- 限界効用逓減の法則: 消費量が増えるにつれて、追加で得られる満足(MU)は次第に減少していく現象。
(2) 効用最大化の条件 (限界効用均等の法則)
各財の1円あたりの限界効用が等しくなるように消費を配分した時に、総効用が最大化されます。
2. 無差別曲線 (Indifference Curve)
消費者に同じレベルの満足を与える二つの財の組み合わせを結んだ曲線です。
(1) 特徴
- 右下がりである。
- 原点から遠いほど効用が高い。
- 互いに交差しない。
- 原点に対して凸である。(限界代替率逓減の法則のため)
(2) 限界代替率 (MRS)
効用を一定に保ちながら、財Xを1単位増やすために諦めなければならない財Yの量。
3. 予算線 (Budget Line)
与えられた所得で、消費者が購入できる二つの財の組み合わせを表す線です。 (Iは所得)
- 所得の変化: 予算線は平行移動します。
- 価格の変化: 予算線の傾きが変わります。
4. 消費者の均衡と需要の導出
(1) 消費者の均衡
無差別曲線と予算線が接する点で決定されます。 条件:
(2) 所得効果と代替効果
価格の変化が需要量に与える影響は、二つの効果に分けられます。
- 代替効果: 相対的に安くなった財の消費を増やす効果。(常に価格と逆方向に作用)
- 所得効果: 実質所得の変化による需要量の変化。
ギッフェン財: 価格が上がると需要量も増える特殊な下級財。所得効果による需要の減少が、代替効果による需要の増加を上回る場合に発生します。
核心チェックリスト
- 無差別曲線が原点に対して凸である理由は何ですか?(正答:限界代替率が逓減するため)
- 所得が増えると予算線はどう動きますか?(正答:外側へ平行移動する)
- 「コスパ(費用対効果)」を考慮する行為に関連する経済原則は?(正答:限界効用均等の法則)
- 上級財の場合、価格が下がると代替効果と所得効果は同じ方向に働きますか?(正答:はい)