第1回:損失回避 (Loss Aversion)
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Oiyo Contributor
1. なぜ私たちは不合理な選択をするのか?
損失回避 (Loss Aversion)
あなたに2つの提案があります。
- A: 無条件で10万円を受け取ります。
- B: コインを投げ、表が出れば20万円を受け取り、裏が出れば一銭も受け取れません。
ほとんどの人は確実な A を選びます。「リスク回避」の傾向です。
しかし、状況を逆転させてみましょう。あなたは20万円の借金があり、次の中から選択しなければなりません。
- A: 確実に10万円を返済します。(残り10万円の借金)
- B: コインを投げ、表が出れば借金が全額免除され、裏が出れば20万円をそのまま返済します。
このとき、多くの人は突然リスクを冒す B を選択します。これが 損失回避 (Loss Aversion) の核心です。
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2. 損失の苦痛は利益の喜びより2倍大きい
ダニエル・カーネマン(Daniel Kahneman)とエイモス・トベルスキー(Amos Tversky)の研究によると、人間は 損失を被ったときに感じる苦痛が、同額の利益を得たときの喜びより約2倍から2.5倍ほど大きい ことがわかっています。
- 利益領域: 私たちは確実なものを好みます。(リスク回避)
- 損失領域: 私たちは損失を確定させることを極端に嫌い、それを避けるために無理なギャンブルをします。(リスク追求)
3. 実生活の例
- 株式投資: 上がっている株は早く売って利益を確定させようとしますが、下がっている株は損失を確定させるのが嫌で最後まで持ち続け(元本へのこだわり)、さらに大きな損失を出してしまいます。
- マーケティング: 「この特典を逃さないでください(Loss)」の方が、「この特典を受け取ってください(Gain)」よりもはるかに強力な動機付けになります。
今日の課題 今日一日、あなたが下した決定の中で「失いたくないから」下した決定があるか考えてみてください。もしそれが「利益」の観点だったら、結果は変わっていたでしょうか?