国税基本法 — 納税義務の成立・確定と除斥期間・消滅時効
条文は2026年8月11日施行版(法律第21860号)を基準とし、確認日は2026年9月20日である。
1. この章の学習目標
- 納税義務の成立と確定を区別し、税目ごとの成立時期を述べられる。
- 申告納税と賦課課税の確定方式の違いを説明できる。
- 賦課除斥期間と徴収権の消滅時効がそれぞれ何を制限するかを区別できる。
- 無申告・不正行為が除斥期間をどう延ばすかを計算できる。
2. 成立と確定は別の出来事である
納税義務は二つの段階を経る。成立は課税要件が満たされた瞬間に法律の力で生じるもので、確定はその抽象的な義務を具体的な金額にする手続である。
税目ごとの成立時期(第21条第2項)
| 税目 | 成立時期 |
|---|---|
| 所得税・法人税 | 課税期間が終わるとき(清算所得に対する法人税は解散するとき) |
| 相続税 | 相続が開始するとき |
| 贈与税 | 贈与によって財産を取得するとき |
| 付加価値税 | 課税期間が終わるとき(輸入財貨は輸入申告をするとき) |
| 印紙税 | 課税文書を作成したとき |
| 証券取引税 | 当該売買取引が確定するとき |
| 総合不動産税 | 課税基準日 |
3. 確定方式 — 申告納税と賦課課税
第22条第2項は納税義務者の申告によって確定する国税を列挙する。所得税、法人税、付加価値税、個別消費税、酒税、証券取引税、教育税、交通・エネルギー・環境税、そして申告する場合の総合不動産税である。
この一覧以外の国税は、政府が決定するときに確定する(第3項)。相続税・贈与税がこれに当たる。
4. 賦課除斥期間 — 賦課できる期間(第26条の2)
除斥期間は国が税金を賦課できる期間である。過ぎれば賦課権そのものが消える。中断・停止がない点で消滅時効と異なる。
| 状況 | 期間 | 国外取引 |
|---|---|---|
| 原則 | 5年 | 7年 |
| 法定申告期限までに申告書を提出しなかった場合 | 7年 | 10年 |
| 詐欺その他の不正な行為で逋脱・還付・控除を受けた場合 | 10年 | 15年 |
不正行為で逋脱した国税が法人税であれば、それに関連して法人税法第67条により処分された金額に対する所得税または法人税にも、同じ10年が適用される。
繰越欠損金の特例(第26条の2第3項)
除斥期間が終わった課税期間の繰越欠損金などを後の課税期間に控除すると、その欠損金が生じた課税期間の所得税・法人税の除斥期間は、控除した課税期間の法定申告期限から1年となる。すでに過ぎた課税期間を再び開く通路である。
5. 徴収権の消滅時効 — 徴収できる期間(第27条)
確定した税金を国が徴収できる期間である。加算税を除いた金額を基準に分かれる。
| 国税の金額 | 期間 |
|---|---|
| 5億ウォン以上 | 10年 |
| その他の国税 | 5年 |
起算点は確定方式によって異なる(第3項)。
- 申告によって確定する国税の申告税額:法定申告納付期限の翌日
- 政府が決定・更正・随時賦課する場合の告知税額:告知による納付期限の翌日
消滅時効は、この法や税法に特別な規定がなければ民法に従う(第2項)。つまり中断・停止がある。
6. 計算例
2025年分の総合所得税(法定申告期限は2026年5月31日)を想定する。
| 状況 | 除斥期間の起算 | 満了 |
|---|---|---|
| 正常な申告 | 2026年6月1日 | 2031年5月31日(5年) |
| 無申告 | 2026年6月1日 | 2033年5月31日(7年) |
| 不正行為による逋脱 | 2026年6月1日 | 2036年5月31日(10年) |
申告したが納付しなかったなら、徴収権の消滅時効は法定申告納付期限の翌日である2026年6月1日から始まる。税額が3億ウォンなら5年、6億ウォンなら10年である。
7. 確認問題
🧠 知識チェック
Q1. 2025年分の法人税を無申告とした法人がある。国税を賦課できる期間は何年で、根拠条文は何か。
7年である(第26条の2第2項第1号)。法定申告期限までに課税標準申告書を提出しなかった場合で、国外取引なら10年である。
Q2. 付加価値税の納税義務はいつ成立し、いつ確定するか。輸入財貨はどう違うか。
成立は課税期間が終わるときである(第21条第2項第4号)。ただし輸入財貨は税関長に輸入申告をするときである。確定は納税義務者が申告したときで(第22条第2項第3号)、申告しないか申告が税法に合わなければ、政府の決定・更正によって確定する。
Q3. 確定した6億ウォンの国税を国が徴収しないまま6年が過ぎた。徴収権は生きているか。
生きている。5億ウォン以上の国税は消滅時効が10年である(第27条第1項第1号)。ただしこの金額は加算税を除いた金額で判断する。
Q4. 除斥期間が終わった2018年課税期間の欠損金を、2026年課税期間に控除した。課税庁は2018年をもう一度見ることができるか。
できる。第26条の2第3項により、その欠損金が生じた課税期間の除斥期間は、控除した課税期間の法定申告期限から1年となる。ただしこの特例は、繰越欠損金などを実際に控除した場合にだけ開かれる。
8. この章の限界
- 第26条の2には、不服申立ての決定・判決に伴う特例除斥期間など、この章で扱わなかった項がほかにもある。条文全体を確認する必要がある。
- 消滅時効の中断事由(納付告知・督促・交付請求・差押え)は、次章の徴収手続とあわせて見る。
- 金額基準(5億ウォン)は加算税を除いた金額である。加算税を含めて計算すると答えが変わる。
次の章は、国税とほかの債権の順位、そして第二次納税義務である。
参考資料
- 国家法令情報センター、国税基本法第21条・第22条・第26条の2・第27条(2026年8月11日施行、法律第21860号、確認日2026-09-20)
OIYO編集部
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