経済学•第7章•約1分•最終更新 2026年9月24日

財政学 — 地方財政と財政連邦主義

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OIYO編集部寄稿者
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財政学 — 誰が集め誰が使うかが結果を変える

第1章の公共財の分析では、政府を一つとみなした。実際には、中央政府と何層もの地方政府が税と支出を分担している。この章では、その分担の原則と、中央が地方にお金を渡す方式が地方の選択をどう変えるのかを見る。

1. 分権化は選好の違いを生かす

オーツの分権化定理:公共財の便益が一つの地域内にとどまり、地域ごとに選好が異なり、中央政府がすべての地域に同じ水準を供給しなければならないなら、各地域が自ら水準を決めるほうが厚生は高い。

二つの地域A、Bの住民が望む公園予算が、それぞれ20億、40億ウォンだとしよう。中央が両方に同じく30億ウォンを与えると、Aは10億ウォン分の過剰、Bは10億ウォン分の過少供給を受ける。地方がそれぞれ決めれば、この損失は消える。

逆に、便益が地域の境界を越える機能(広域交通、感染症対策)、規模の経済が大きい機能(国防)、再分配のように人の移動によって効果が漏れる機能は、中央が担うほうがよい。

機能配分の原則
機能適した層理由
マクロ安定化中央地域経済は開放的なので、地域の景気刺激は他の地域に漏れる
再分配中央地域が累進税を上げると、高所得層が出ていき低所得層が集まる
地域公共財地方選好の違いを反映でき、住民による監視がしやすい
波及効果の大きいサービス中央または広域便益が境界を越えると、地方は過少供給する

2. 足による投票:ティブー仮説

ティブーは、人々が自分の選好に合った税と公共サービスの組み合わせをもつ地域に移動すれば、地方公共財の供給は市場のように効率的になりうると考えた。投票の代わりに引っ越しで選好を示すのである。

この結論は強い前提に頼っている。移動費用がなく、職場の位置が居住地の選択を制約せず、地域が十分に多く、波及効果がないことである。現実には、ティブーのメカニズムの痕跡は資本化として現れる。学区のよい地域の住宅価格にはその公共サービスの価値が、固定資産税の高い地域の住宅価格にはその税の現在価値が反映される。

ティブーによる選別は分断も生む。似た所得の住民どうしが集まると、豊かな地域は低い税率でよいサービスを、貧しい地域は高い税率でも低いサービスしか得られない。地域間の財政調整が必要な理由である。

3. 補助金の形が地方の選択を変える

中央が地方にお金を渡す方式は、大きく二つある。

  • 一般補助金(使途自由な交付金):使い道の制限なしに与える。地域の予算線を平行移動させる所得効果だけがある。
  • 定率補助金(マッチング):地方が特定事業に1ウォン使うごとに、中央が一定割合を上乗せする。その事業の相対価格を下げる価格効果が加わる。

地方が公共サービスに1ウォン使うたびに中央が1ウォンを上乗せする1対1の定率補助金なら、地方にとってサービス1ウォン分の価格は0.5ウォンである。同じ金額を一般補助金で受け取るときより、そのサービスへの支出がより大きく増える。第1章の外部性の論理でみれば、便益が他の地域にあふれるサービスには、あふれる割合だけ定率補助金を与えるのがピグー補助金である。

定率補助金の価格効果
p地方=11+mp_{\text{地方}} = \frac{1}{1+m}
mは地方の1ウォン当たりに中央が上乗せする額である。m=1なら地方が感じる価格は0.5、m=0.25なら0.8である。

4. フライペーパー効果:お金は着いたところにとどまる

理論上、一般補助金1ウォンは住民所得1ウォンと同じである。地域住民が所得の10%を地方公共サービスに使うなら、一般補助金100億ウォンは支出を約10億ウォン増やし、残りの90億ウォンは減税を通じて住民に戻るはずである。

実証研究の多くは、補助金1ウォンが住民所得1ウォンよりずっと大きく地方支出を増やすと報告している。お金が最初に届いた政府の予算にくっついて離れないという意味で、フライペーパー(ハエ取り紙)効果と呼ぶ。説明としては、住民が補助金の存在をよく知らないという財政錯覚、予算を増やしたい官僚の誘因(第3章)、補助金が一時的だろうという予想などがある。

5. 財政の不均衡とソフトな予算制約

垂直的不均衡とは、税源は中央に集中し、支出責任は地方にある構造である。水平的不均衡とは、地域間の税源の差である。交付金は二つの不均衡を埋めるが、地方が自ら集めていないお金を使うと、税と支出を結びつける説明責任が弱まる。

より大きな危険はソフトな予算制約である。地方政府が財政危機に陥れば中央が救済すると予想すれば、地方は事前に過剰に支出し、過剰に借り入れる。中央の救済の約束が信頼できるほど、この問題は大きくなる。地方債発行の許可、財政危機団体の指定のような事前の規律が必要な理由である。

確認問題

地方が図書館に使う1ウォンごとに、中央が3ウォンを上乗せする。地方が感じる図書館サービスの価格は。1/(1+3)=0.251/(1+3)=0.25、すなわち1ウォン分のサービスを0.25ウォンで買う。図書館の便益の20%が他の地域の住民に行くなら、波及効果を是正する価格は0.8(マッチング率m=0.25m=0.25)である。価格0.25はそれよりずっと低く、補助金が是正水準を超えて過剰供給を誘発する。

参考資料

  • Wallace Oates, Fiscal Federalism (1972)
  • Charles Tiebout, “A Pure Theory of Local Expenditures,” Journal of Political Economy (1956)
  • James Hines and Richard Thaler, “The Flypaper Effect,” Journal of Economic Perspectives (1995)
  • Harvey Rosen and Ted Gayer, Public Finance, ch. 22
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OIYO編集部

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