税務会計 — 益金と益金不算入:資本取引・受取配当金・自己株式
益金とは、資本または出資の払込みと法が定めた項目を除き、法人の純資産を増やす取引から生じた収益である(法人税法第15条)。会計上の収益とほとんど重なるが、会計が資本として処理するものを税法は益金とみたり、会計が収益とみるものを税法は益金から除いたりする場合がある。税務調整の構造は第1章で見た。
1. 益金項目と会計との違い
| 項目 | 会計 | 税法 | 税務調整 |
|---|---|---|---|
| 自己株式処分益 | 資本剰余金 | 益金 | 益金算入(その他) |
| 自己株式の消却益(減資差益) | 資本剰余金 | 益金ではない | 調整なし |
| 株式発行超過金 | 資本剰余金 | 益金ではない | 調整なし |
| 債務免除益 | 当期利益 | 益金(繰越欠損金の補填に充当すれば益金不算入) | 補填分を益金不算入 |
| FVPL株式の評価益 | 当期利益 | 原則として益金ではない(評価を認めない) | 益金不算入(△留保) |
| 法人税の還付額 | 収益 | 益金ではない(損金不算入とされた税金の還付) | 益金不算入(その他) |
| 国税・地方税の還付加算金 | 受取利息 | 益金ではない | 益金不算入(その他) |
自己株式処分益は税法の代表的な差異である。税法は自己株式を他の株式と同じ資産とみなし、処分益を益金として課税する。会計は株主との取引なので資本として処理したので、決算書の利益にない金額を益金算入(その他)する。
2. 受取配当金の益金不算入
法人が他の内国法人から受け取った配当は、その会社がすでに法人税を払った利益から出たものである。そのまま課税すれば二重課税になるので、一定の比率を益金から除く(法人税法第18条の2)。2023年の改正で、持株会社かどうかにかかわらず出資先法人の持株比率によって比率を定めるようになった。
| 出資先法人の持株比率 | 益金不算入率 |
|---|---|
| 50%以上 | 100% |
| 20%以上50%未満 | 80% |
| 20%未満 | 30% |
TC社が受け取った配当は、持株比率60%のA社から1,000万ウォン、持株比率10%のB社から500万ウォンである。支払利子の控除額がなければ、益金不算入額は万ウォンである。会計上の受取配当金1,500万ウォンのうち350万ウォンだけが課税される。
3. 債務免除益と繰越欠損金の補填
取引先が借金2,000万ウォンを免除すれば、会計上は債務免除益が生じる。税法も益金とみるが、その金額を税務上の繰越欠損金の補填に充当すれば益金不算入とする(法人税法第18条)。財務構造の悪い会社の再生を助けるための規定である。税務上の繰越欠損金が1,500万ウォン残っていれば、1,500万ウォンまで益金不算入とし、500万ウォンは課税される。
4. その他の益金
- みなし配当:減資・解散・合併などで株主が受け取る金銭等が株式の取得価額を超えれば、配当とみなす。
- 特殊関係にある個人から有価証券を低額で買い入れた場合:時価と買入価額の差額を益金とみなす。
- みなし賃貸料:不動産賃貸業が主業で、借入金が自己資本の2倍を超えるなどの要件を満たす法人は、賃貸保証金の運用で生じる利息相当額を益金に算入する(租税特例制限法第138条)。
確認問題
TD社は当期に自己株式を処分して処分益300万ウォンを資本剰余金として処理し、持株比率30%のC社から配当800万ウォンを受け取り(支払利子の控除なし)、債権者から債務1,000万ウォンの免除を受けた。税務上の繰越欠損金は600万ウォンである。必要な税務調整は何か。
自己株式処分益300万ウォンは益金算入(その他)する。C社の配当は持株比率30%なので、80%の640万ウォンを益金不算入(その他)する。債務免除益1,000万ウォンのうち繰越欠損金の補填に充当する600万ウォンを益金不算入(その他)とし、400万ウォンは課税される。純調整額は万ウォンである。
参考資料
- 「法人税法」第15条(益金の範囲)、第17条(資本取引による収益の益金不算入)、第18条(評価益等の益金不算入)、第18条の2(内国法人の受取配当金額の益金不算入)— 国家法令情報センター
- 企画財政部、「2022年税法改正案」(受取配当金の益金不算入制度の改編)
- 国税庁、『法人税申告案内』
Oiyo
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