会計学•第2章•約2分•最終更新 2026年9月24日

会計原理 — 仕訳・転記・試算表

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Oiyo寄稿者
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第1章では、取引が等式の二つの面を同時に動かすことを見た。この章はその動きを帳簿に移す手続、すなわち仕訳 → 転記 → 試算表を扱う。この流れが期中に繰り返され、期末には第3章の決算整理と締切につながる。この全体を会計循環(会計サイクル)と呼ぶ。

1. 勘定と正常残高

ア. 勘定は同じ性質の増減を集める単位である

現金、売掛金、借入金、売上のように同じ性質の増減を集めて記録する単位を勘定という。勘定にはそれぞれ左側(借方)と右側(貸方)があり、形がT字に似ているのでT勘定と呼ぶ。

イ. どちら側に書くか

第1章の取引8要素を勘定単位に置き換えると次の規則になる。増加を書く側がその勘定の正常残高の側である。

勘定の種類別の増減記入位置
勘定の種類増加減少正常残高
資産借方貸方借方
負債貸方借方貸方
資本貸方借方貸方
収益貸方(借方)貸方
費用借方(貸方)借方

費用が借方なのは、費用が資本を減らすからである。資本の減少は借方に書くので、資本を減らす費用も借方に書く。収益は逆に資本を増やすので貸方である。

2. 仕訳:取引を借方と貸方に分ける

仕訳とは、取引ごとに①どの勘定が②いくら③どの方向に変わるかを決めることである。仕訳を集めた帳簿を仕訳帳という。第1章の3月の取引6件を仕訳すると次のようになる。

3月の仕訳帳(単位:万ウォン)
番号借方勘定借方金額貸方勘定貸方金額
①現金1,000資本金1,000
②現金400借入金400
③設備300現金300
④売掛金500役務収益500
⑤現金200売掛金200
⑥支払家賃100現金100

一つの取引に三つ以上の勘定が関わることもある。たとえば設備300万ウォンのうち100万ウォンだけを現金で払い、残りを掛けにしたなら、借方設備300、貸方現金100と未払金200と書く。このような仕訳を複合仕訳という。この場合も借方合計と貸方合計は等しい。

3. 転記:仕訳を勘定別に移す

仕訳帳は時間順に書かれているため、勘定別の残高を一目で見るのは難しい。そこで仕訳の借方金額は該当勘定の借方に、貸方金額は該当勘定の貸方に書き移す。これが転記であり、勘定を集めた帳簿が総勘定元帳である。

勘定残高
期末残高=期首残高+正常残高側の合計−反対側の合計\text{期末残高} = \text{期首残高} + \text{正常残高側の合計} - \text{反対側の合計}
現金は借方合計1,600万ウォン(①②⑤)から貸方合計400万ウォン(③⑥)を引いた1,200万ウォンが借方残高である。
総勘定元帳の要約(単位:万ウォン)
勘定借方合計貸方合計残高
現金1,600(①②⑤)400(③⑥)借方 1,200
売掛金500(④)200(⑤)借方 300
設備300(③)0借方 300
借入金0400(②)貸方 400
資本金01,000(①)貸方 1,000
役務収益0500(④)貸方 500
支払家賃100(⑥)0借方 100

実務の会計ソフトは、伝票を入力した瞬間に転記まで自動で終える。それでも転記の構造を知っていてこそ、元帳照会画面で残高がなぜその数字なのかを逆にたどることができる。

4. 試算表:元帳の残高を1枚に集める

ア. 試算表の種類

  • 合計試算表: 各勘定の借方合計と貸方合計を集める。
  • 残高試算表: 各勘定の残高だけを集める。
  • 合計残高試算表: 両方をあわせて示す。

3月の残高試算表は、借方に現金1,200、売掛金300、設備300、支払家賃100で合計1,900万ウォンである。貸方には借入金400、資本金1,000、役務収益500で合計1,900万ウォンである。両側が等しい。

イ. 残高試算表等式

残高試算表には、収益・費用勘定がまだ利益剰余金へ締め切られないまま残っている。そのため第1章の等式は次のように変わる。

資産+費用=負債+資本+収益\text{資産} + \text{費用} = \text{負債} + \text{資本} + \text{収益}

数字を入れると1,800+100=400+1,000+5001{,}800 + 100 = 400 + 1{,}000 + 500である。期末に収益と費用を利益剰余金へ締め切れば、再び資産=負債+資本\text{資産} = \text{負債} + \text{資本}の形に戻る。

5. 試算表が見つける誤りと見つけられない誤り

試算表の借方合計と貸方合計が異なれば、記録に誤りがある。片側だけ転記した、金額を片側で書き誤った(例:300を30に)、残高を反対側に移した、といった場合である。

試算表で発見できない誤り
誤り例結果
取引全体の記帳漏れ⑥の家賃を仕訳しなかった両側の合計が100ずつ減り、均衡は保たれる
二重記帳④を二度仕訳した両側の合計が500ずつ増え、均衡は保たれる
勘定科目の誤り⑤の回収を売上と記録売上・売掛金がそれぞれ200過大
貸借の逆記入②の借入を(借)借入金(貸)現金と記入金額は同じでも残高がゆがむ
相殺誤り二つの誤りの金額が互いに相殺均衡が偶然に合う

6. 会計循環全体における試算表の位置

期中の記録と期末の決算を一つの流れで見ると次のようになる。

会計循環
段階すること関連章
1. 取引の識別会計上の取引かを判断し、証憑を集める第1章
2. 仕訳借方・貸方の勘定と金額を決めるこの章
3. 転記仕訳を総勘定元帳の勘定別に移すこの章
4. 整理前試算表元帳残高を集めて均衡を確認するこの章
5. 決算整理仕訳発生・繰延・見積項目を反映する第3章
6. 整理後試算表整理仕訳を反映した残高を再び集める第3章
7. 財務諸表の作成財政状態計算書・損益計算書・キャッシュ・フロー計算書を作る第4章
8. 締切収益・費用を利益剰余金に移し、残高をゼロにする第3章

ア. 伝票と証憑

実務では仕訳帳の代わりに伝票を使う。現金が入れば入金伝票、出れば出金伝票、現金が動かなければ振替伝票である。3月の取引④(掛売上)は現金が動かないので振替伝票である。伝票ごとに税金計算書、契約書、振込確認書のような証憑を添付しなければならない。証憑のない伝票は、監査や税務調査で真っ先に問題になる。

イ. 締切が必要な勘定と不要な勘定

収益・費用勘定は一会計期間の成果を集める名目勘定(一時勘定)なので、期末に利益剰余金へ移して残高をゼロにする。資産・負債・資本勘定は実在勘定(永久勘定)なので、期末残高が次期の期首残高として繰り越される。3月末に締め切ると、役務収益500万ウォンと支払家賃100万ウォンが消え、利益剰余金400万ウォンが生じる。

確認問題

3月の取引⑤(売掛金200万ウォンの回収)を(借)現金200(貸)役務収益200と誤って仕訳した。残高試算表の借方・貸方合計はそれぞれいくらになり、均衡は合うか。この誤りでゆがむ勘定は何か。

現金はそのまま1,200万ウォンである。売掛金は減らずに500万ウォンのまま残り、役務収益は700万ウォンになる。借方合計は1,200+500+300+100=2,1001{,}200 + 500 + 300 + 100 = 2{,}100万ウォン、貸方合計は400+1,000+700=2,100400 + 1{,}000 + 700 = 2{,}100万ウォンで均衡は合う。しかし売掛金と売上がそれぞれ200万ウォン過大で、当期純利益も200万ウォン水増しされる。試算表だけではこの誤りを見つけられない。

参考資料

  • Jerry Weygandt, Paul Kimmel and Donald Kieso, Financial Accounting with International Financial Reporting Standards, ch. 2–3
  • 韓国会計基準院「財務報告に関する概念フレームワーク」
  • 韓国公認会計士会、監査基準500(監査証拠)
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