会計監査 — 勘定別の監査:売上高・売掛金・棚卸資産・現金
これまでの章の原理を、実際の勘定に当てはめる。ほとんどの会社で最もリスクの大きい売上高・売掛金と棚卸資産、そして誤りは少ないが横領のリスクがある現金を扱う。各勘定でどの主張が危険で、どの手続で対応するかが核心である。
1. 売上高と売掛金
ア. 収益認識のリスク
監査基準書240は、収益認識に不正リスクがあると推定させる。架空売上、期末の押し込み販売、返品条件を隠した裏契約が典型である。主に過大計上、つまり発生と期間帰属が危険である。
イ. 期間帰属(カットオフ)テスト
期末前後数日の出荷記録と売上記録を突き合わせる。12月31日決算なら12月26日〜1月5日の出荷分を見て、12月に記録した売上が実際に12月に支配が移転しているかを確かめる。12月30日に記録した売上3億ウォンの出荷証憑が1月3日付なら、3億ウォン(売上原価とともに)を翌年に移さなければならない。
ウ. 売掛金の確認
取引先に直接残高確認書を送り、直接受け取る(監査基準書505)。
- 積極的確認:残高が合っていても違っていても回答を求める。証明力が大きい。
- 消極的確認:残高が違うときだけ回答を求める。リスクが低く、少額債権が多いときにだけ使う。
回答がなければ代替手続として、期末後の現金回収、契約書と出荷証憑を確認する。確認書は必ず監査人が直接発送し、直接受け取らなければならない。
エ. 評価
貸倒引当金が適正かを、年齢調べ表、期末後の回収、過去の見積りの正確性で検討する(会計原理第7章)。
2. 棚卸資産
ア. 実地棚卸の立会
棚卸資産の実在性を確かめる核心の手続は、期末の会社の実地棚卸に監査人が立ち会うことである(監査基準書501)。棚卸の手続を観察し、一部の品目を自ら数えて会社の集計と比べる(テストカウント)。棚卸表から帳簿へ(網羅性)、帳簿から現物へ(実在性)の双方向で確かめる。棚卸日が期末と異なれば、その間の入出庫を検討して残高をつなぐ。
イ. 評価
棚卸資産の正味実現可能価額を検討する。期末後の販売価格、回転の遅い品目のリスト、陳腐化の兆候を見る。評価損の計上基準が毎年一貫して適用されているかを確かめる(中級会計第2章)。
| 品目 | 会社の集計 | 監査人のテストカウント | 差異 |
|---|---|---|---|
| A-100 | 1,200 | 1,200 | 0 |
| B-220 | 850 | 820 | −30 |
| C-310 | 400 | 400 | 0 |
B-220の差異30個(単価5万ウォンなら150万ウォン)は、会社が数え直して原因を説明しなければならない。テストカウントで差異率が高ければ、実地棚卸全体の信頼性を疑い、テストカウントの範囲を広げる。
3. 現金
現金は金額を正確に確認できるが、横領のリスクがある。すべての預金口座に銀行確認書を送り、残高、借入金、担保提供、債務保証を一度に確かめる。会社の銀行勘定調整表を再計算し、未記帳入金や未取付小切手が期末後に実際に処理されたかを確かめる(会計原理第7章)。期末前後の口座間振替を使って同じお金を二つの口座に同時に計上する手口(カイティング)を見つけるには、振替明細を検討する。
確認問題
AL社の決算日は12月31日である。監査人は、(1)12月29日に記録された売上5億ウォンの出荷証憑が翌年1月4日付であること、(2)売掛金の確認で取引先Bが「12月30日に3,000万ウォンを送金した」として帳簿より3,000万ウォン少ない残高を回答し、AL社の帳簿には1月3日に入金として記録されていることを発見した。それぞれは虚偽表示か。
(1)は支配が翌年に移転しているので、期間帰属の誤りである。売上5億ウォンと関連する売上原価を翌年に移さなければならない。(2)は、取引先が12月30日に送金したなら、AL社の預金に12月中に入っていたはずである。銀行の入金日が12月なら、AL社が入金を遅れて記録したことになり、売掛金の過大・現金の過小という分類の誤りである。銀行の入金日が1月なら、送金途中の時点差異かもしれないので、銀行の取引明細を確かめる。年末の入金を遅れて記録することが繰り返されるなら、入金を後の入金で埋め合わせる横領(ラッピング)の可能性も検討する。
参考資料
- 韓国公認会計士会、会計監査基準 監査基準書501「特定項目の監査証拠」、505「確認」
- 韓国公認会計士会、会計監査基準 監査基準書240「財務諸表監査における不正」
- Alvin Arens, Randal Elder and Mark Beasley, Auditing and Assurance Services, ch. 14, 16, 21, 23
Oiyo
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